Cicada
シカーダ
「ピアノと弦で寄り添う台湾の自然」
新感覚のクラシック音楽として、瞬く間に台湾で最も勢いのあるアーティストとして注目。ロシア、オーストラリア、シンガポールなどでツアーを成功に収め、台湾のグラミー賞「金曲優秀獎」にノミネートされる。妻夫木聡、安藤サクラ、窪田正孝出演の映画『ある男』で音楽を担当し、日本アカデミー賞音楽賞受賞後の来日ツアー。
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来日公演 Japan Tour 2024
■熊本公演
[Kumamoto meets Vol.2]
❖日 時 : 6月1日(土) 開場17:00/開演19:00
6月2日(日) 開場15:00/開演17:00
❖会 場 : 早川倉庫
熊本市中央区万町2丁目4 ▶ アクセス
❖出 演 : シカーダ cicada
❖料 金 : 5,000円[別途1ドリンクオーダー]
❖チケット :
◯ライブポケット
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◯各種SNSのDM/メール/電話
必要枚数、お名前、連絡先を記載してご連絡ください。
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・mail : long6bridge@yahoo.co.jp
・Tel : tsukimi 096-227-6593
■東京 武蔵野公演 SOLD OUT
❖日にち : 2024年6月7日(金)
❖時 間 : Open 18:30 / Start 19:00
❖会 場 : 武蔵野公会堂 ▶ アクセス
東京都武蔵野市吉祥寺南町1-6-22
❖出 演 : シカーダ cicada
❖特 典 :台湾カフェ「月和茶」の焼き菓子付
❖詳 細 : 武蔵野文化事業団 0422-54-8822 ▶ こちら
■兵庫 三田公演
❖日にち : 2024年6月8日(土)
❖時 間 : Open 14:30 / Start 15:00
❖会 場 : 郷の音ホール ▶ アクセス
兵庫県三田市天神1丁目3-1
❖出 演 : シカーダ cicada
❖料 金 : 一般 3,500円
❖チケット :<全席指定>
ンライン予約 ▶ こちら
❖特 典 :台湾ミニマーケット同時開催
❖詳 細 : 郷の音ホール 079-559-8101 ▶ こちら
■大阪 富田林公演
「シカーダ Meets プラネタリウム」
❖日にち : 2024年6月9日(日)
❖時 間 : Open 14:30 / Start 15:00
❖会 場 : すばるホール
プラネタリウム ▶ アクセス
大阪府富田林市桜ケ丘町2-8
❖出 演 : シカーダ cicada
❖料 金 :[前売] 一般 4,000円/学生 2,500円
[当日] 一般 4,500円/学生 3,000円
❖チケット :<全席自由 限定170名>
・オンライン予約 ▶ こちら
・イープラス ▶ こちら
・ローソンチケット(Lコード:52990) ▶ こちら
・すばるホール ▶ こちら
❖詳 細 : すばるホール 0721-25-0222 ▶ こちら
映像 Movie
BULGARIA
メンバー Member
❖江致潔 Jesy Chiang |ピアノ
❖蔡巽洋 Ocean Tsai |ギター
❖楊庭禎 Yang, Ting Chen |チェロ
❖許罡愷 Hsu, Kang Kai |バイオリン
Photo by George Chan
プロフィール Profile
2009年の秋、作曲とピアノを担当するJesy(江致潔)を中心に結成され、現在は4人組で活動する室内楽アンサンブル。人々がセミを形ではなく音によってその存在を知ることから、この名前が付けられた。台湾の西海岸 、また東海岸と太平洋からインスピレーションを受けたアルバム2作を発表。表裏一体となるこの二つのアルバムでは、土地を擬人化し、海洋汚染やあらゆる環境変化を表現。海洋生物や都市に住む鳥や猫などの生き物をテーマにしたり、川の源流を辿り、山に長時間滞在した様々な時を表現する。数度の日本公演で着実にファンが増やし、2022年11月「PIANO ERA」で再び来日。同月公開の平野啓一郎原作・石川慶監督の映画『ある男』の音楽を務め、第46回日本アカデミー賞優秀音楽賞を受賞。
【受賞歴】
2020:
アルバム「Hiking in the Mist」
ゴールデンメロディー|ベストアルバムプロデューサー賞にノミネート
※台湾では音楽家と同じくらいプロデューサーも評価を受ける
2023:
日本アカデミー賞「ある男」の最優秀音楽賞にノミネート
2023:
オーシャン(Gt)
ゴールデン・インディー・ミュージック賞|ベストプレイヤーにノミネート
インタビュー PInterview
シカーダ結成のきっかけを教えて下さい
<Jesy>
15年前、私はポストロックとシューゲイザーのバンドのキーボード奏者でした。 当時、私はロックやロックで使用する楽器類に溶け込みにくいピアノ曲をいくつか作曲しました。 ある日(シカーダの)初代チェリストが、それらの音楽にストリングスを追加できるのではないかと提案してくれました。 そこで音楽の授業が一緒だった昔の友人を集め始めました。 クラシカルになりすぎないようにアコースティックギターも入れてみました。 それがシカーダの始まりです。
メンバーそれぞれの音楽との出会い
<Jesy>
幼少期に姉がピアノを始め、ピアノに興味を持ち、4歳になる前からピアノを始める。
<Hsu>
3歳の時、台北の国立コンサートホールで行われた「諏訪内晶子」のコンサートに母に連れられ、音楽に興味を持つ。
その後ヴァイオリン教室に行くことを母に切望し、それ以来ヴァイオリンへの興味が尽きない。
<Yang>
幼少期より音楽の環境を整えてくれる家庭の元で育つ。
小学校より音楽専門の授業を専攻し、音大卒業後プロの演奏家として活動。
<Ocean>
物心ついた時に兄妹と共に家の近くの音楽教室でギターを習い始める。
それ以来ギターと音楽との生活が切っても切り離せないものとなる。
日本はどんな印象ですか?
<Jesy>
私は幼い頃から沢山の日本文化に囲まれて育ちました。 日本のアニメーション、文学、映画、建築は私に大きな影響を与えました。 また、谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』で語られる「侘び寂び」という概念(思想)にもとても影響を受けています。
<Hsu>
私の家族には日本人もいたので、小さい頃から日本には親近感を持っていました。 日本にもよく旅行しました。文化が豊かな国だと思います。日本的ライフスタイルも私のお気に入りの部分です。
<Yang>
トレンディー(最先端)で美味しい!
<Ocean>
前回、目黒のパーシモンホールで行われたピアノ・エラにCicadaで参加した際、日本人はとても細かいところまで気を配っていることが分かりました。 スタッフ全員がとても丁寧でした。
日本人の音楽家から影響を受けましたか?
<Jesy>
若いときから椎名林檎さんは大好きです。友達と一緒に沢山彼女の曲を練習してカバーしました。
近年、一番影響を受けているのは坂本龍一さんです。
<Hsu>
私も坂本龍一さんから最も影響を受けています。 私は幼い頃からクラシック音楽を学び始めたので、クラシック作曲家以外の音楽家についてはあまり知りません。 Cicadaに加入してからは、さまざまなジャンルの音楽を大量に聴くようになりました。 初めて坂本龍一さんの音楽を聞いた時は本当に驚きました! 彼の音楽は情緒的でありながら、クラシック音楽のような厳格な構造を持っていました。 彼はまた、さまざまな音楽スタイルを完璧に融合させています。 どれだけお気に入りかは言葉では言い表せません。
<Ocean>
小さい時はフィンガースタイルギタリストの岸部眞明さんの曲を沢山練習しました。成長するに従って、井草聖ニさんの曲も楽しんで弾いています。井草さんが台湾でコンサートをした際、オープニングアクトを務めたこともあります。
台湾と日本には共通点があると思いますか?
<Jesy>
文化的な影響に加えて、台湾と日本はどちらも高い山のある島国です。これも多くの類似点を示しているように思います。 昨年、日本でトレッキングをしていたとき、私は自分が見た日本の景色と台湾の地理的なつながり(共通点)について考えました。
<Hsu>
両国は非常に近く、互いにリンクしているため、多くの類似点があると思います。 特に文化や人間性の面で、私たちはお互いに大きな影響を与え合っていると感じます。
<Yang>
沢山!私たちはデリカシーを持ち合わせています!
シカーダで曲作りをする際、どのように行いますか?
<Jesy>
基本的なアルバムの主なアイデアや方向性を決めて、楽譜を書き始めます。
練習中はメンバー全員で曲の解釈の仕方を話し合います。 数回の練習、ディスカッション、アレンジを経て、最終バージョンの作品が完成します。
<Hsu>
私はJesy にストリングスについてアドバイスをします。 それはブラームスが友人のヨーゼフ・ヨアヒムに自分の曲を演奏してもらい、曲を完成させる前に指使いに妥当性があるかどうかを確認したようなことと似ています。
シカーダとして活動し始めてかなりの年月が経つように思いますが、グループとして一緒に続けていく秘訣や理由があれば教えて下さい。
<Jesy>
バンドに所属するということは、演奏ステージだけでなく人生のさまざまなステージを音楽パートナーと過ごすことを意味します。 長く一緒に活動するための鍵は、メンバー全員がバンドとしての活動と私生活や人生の目標達成とのバランスをとれるかどうかです。
<Hsu>
お互いに敬意を表し、共に学び成長していけるか。
<Yang>
もし喧嘩してしまった後には必ず仲直りすること。
6月の日本でのコンサートでのアピールポイントや見どころ
アコースティックな楽器、インスト音楽を生で聴ける環境と言うのは最高ですよね!
私たちの音楽は大きな音量や激しいリズムを持つ訳ではありませんが、音楽の持つ感情とパワーを感じ取って頂きたいです。
さらに、ビジュアル(映像効果)や香りも特別な演出として予定しています。ぜひ皆さんも台湾の風景や景色を堪能しに足を運んでください。
日本のファンやオーディエンスにひとこと
日本のファンの皆さんが私たちのコンサートにいつも興味を持って献身的に足を運んで下さることを常に感じていました。 日本のファンの皆さん目には輝きと愛が宿っているように感じます。 私たちはそのパワーでさらに良いパフォーマンスを発揮できるようになります。 コンサートはミュージシャンだけではなく、お客様皆さんとのつながりも不可欠です!
是非6月のジャパンツアーをお楽しみに!
ディスコグラフィー Discography
Cicada
Seeking the Sources of Streams
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台湾の室内楽アンサンブルCicadaが新たな4人編成で送る新作アルバムは、もともと海をテーマに制作を続けてきた彼らが、その源流を辿り、実際に山奥の渓谷を探索する長い旅=自己探求の時間を記録した作品です。源流とは、はっきりと境界で分かれるような湖のようなものではなく、水たまり、季節ごとの流れや、岩や砂の孔によって形成されていることに気づいた作曲を担当するJesy Chiangは、物事のありかたから目的や方向性といったものが消え、新しい多層的なものへ向かう可能性を象徴しているように思えたといいいます。源流だけではなく、キャンプ場での霧雨、テントに降り続ける夜半の雨、出発時の葉の上の露…山を形作っている雨と水は、このアルバムの中心的なテーマとなりました。
静謐さと躍動感、多層的な音楽構成が見事な表題曲の長編を筆頭に、ピアノ、弦楽器、ギターに加えて、木管楽器、打楽器を新たに加え、源流のインスピレーションから表現の幅をさらに広げた本作。森にみられる様々な生物・静物のテクスチャー、自然の誕生と死のサイクル、森羅万象全てを受け入れるかのような神秘の表情を、内省的で美しいハーモニーとして現出させた意欲作となっています。
Cicada
Hiking in the Mist
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台湾の西海岸を訪れ、太平洋へと深く潜っていった「Ocean」、人間の関係性・サイクルを表現した「Farewell」、海洋生物や都市に住む動物たちに捧げられた「White Forest」を経て、今年結成から10年目のグループは、台湾の山々に初めて足を踏み入れます。
北大武山では霧に包まれた森を歩き、小川で休息し、日没には美しく広がる雲海に感嘆する。奇莱主山の南峰では、日差しに照らされた草原を通り抜け、街を見下ろす稜線に登る。木の根と石の継ぎ目を結ぶ緑の造形、真夜中の山肌に積もる真っ白な雪。野生の動物は用心深く、気まぐれで、混乱と落ち着きを繰り返します。
山小屋での野生動物との出会いや、圏谷での土砂降りの雨や真っ白な雪など、体験したことのない身体症状や気象の変化、刻々と変わる山の風景と自然への畏怖にメンバーの気持ちは強く揺さぶられ、このアルバムが生まれたといいます。
前作リリースツアー後から新たに4人編成となり、ピアノとアコースティック・ギターのメランコリックに反復する旋律、深い叙情を讃える弦楽器は更に深みを増し、各パートの残響を生かした静謐なアンサンブルが精緻に編み込まれたニューアルバム。これまで以上に雄大なスケールと甘美なメロディーで満たされたこの登山記録には、新しい表現を獲得した10年目のグループが、まだまだその歩みを止めることなく、進化を続ける姿が克明に描かれています。
Cicada
White Forest
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音楽ファンに美しい「余白」を届けるCicadaは、台湾ひいては世界の音楽シーンでも異彩を放つ存在だ。室内楽アンサンブルという形態を用いて、クラシックの弦楽曲を書きながら、ジャンルを超えた魅力があり、さまざまな音楽が持つ特徴を駆使して、聴けば、ポストロック、モダン・クラシカル, サウンドトラック、実験的なサウンドアートと、色々な要素が浮かび上がってくる。
Cicadaが「クラシック音楽」であるか否かについて議論するには、一作一作を見つめて論じるのではなく、彼らが表現しようとする美学に目を向けるべきだ。前作「Ocean」のリリース後、多数のフェスティバルへの出演、映画のサウンドトラックなどの制作を終え、各パートにおける技術と表現力は更に正確さを増した。加えてレコーディング方式の多元化が、Cicadaの室内音楽という親密な空間の長所と見事に融合し、その結果、新たなフェーズに入ったアンサンブルからこの驚くべき新作「White Forest」はもたらされた。
弦楽のハーモニー、独奏の告白によって、Cicadaは台湾の自然風景に物語を与え、消え去る過程を追い続けている。ため息を一つしたあとでテーマを探し、音楽で記録する。消え去るものへの感傷はありつつも、これまでのCicadaと違っているのは、現実的な感覚が強まったことだ。音楽版ソローの「森の生活」に似て、動物と人間の間の物語の帳を開くように、ストーリーを強く持ちつつ、音楽表現はまとまっていて、豊潤に仕上がっている。
前作の「Ocean」に続いて、自然を観察することはCicadaの長期的なプロジェクトであるだけでなく、楽団の表現の変化を表している。「余白」は音楽におけるモンタージュであるだけでなく、Cicadaのコミュニケーションの願いが描かれている。花連の海に棲むイルカ、サンゴ礁の白化を主題としたアルバムタイトルと同名曲、白イルカの生息地を脅かす脅威…..一曲ごとに主題が明確な楽曲は、ザトウクジラが吹き上げる水しぶきを凝縮させたような、音楽の光を通して、純粋で美しい質感を映し出している。